株式市場と「歴史の繰り返し」に惑わされないために
「歴史は繰り返す」とはよく言ったもので、株式市場の世界でもこの考え方は根強くあります。
でも、本当に過去の出来事をなぞれば、未来の動きも予測できるのでしょうか?
今日は、そんな「過去チャートから未来を読む」ことの危うさについてお話ししたいと思います。
見た目はそっくり。でも結果は真逆?
例えば、1922年~1932年のダウ平均と、1980年~1990年のダウ平均のチャートを見比べてみると……
驚くほど似ている時期があるんです。
「これは!同じ流れになるのでは?」と誰もが思いますよね。
実際、そう考えて動いた人も多かったはずです。
でも、結果はどうだったかというと——
• 1920年代の後には世界恐慌が待っていて、大暴落。
• 一方、1980年代の後には歴史的な大暴騰がやってきました。
まさかの正反対。似ていたのは“形”だけだったというわけです(笑)。
「今すぐ全部売れ!」というアドバイスの落とし穴
「あのチャートに似てるから危ない!」「今が逃げ時だ!」
SNSやYouTuberなどで、こういった声を見かけたことはありませんか?
確かに、「過去と似ている=未来も同じようになる」と思いたくなる気持ちはわかります。
でも、実際は歴史通りにチャートが動く保証なんてどこにもないんです。
たとえば過去の暴落を恐れて、「今すぐ株を全部売るべき!」という助言に従った人たち。
その後に株価が上がっていった時、きっと後悔したはずです。
チャート分析は“占い”くらいの気持ちで
だからこそ、SNSなどで語られる「過去と似てるから要注意!」という意見は、
あくまで“参考程度”に受け取るのが大切。
占いを読むような感じで、「へぇ、そうなんだ~」くらいで流しておきましょう。
投資の世界で「完璧なタイミングで売って、完璧なタイミングで買う」なんて、
それこそ神の技です(笑)。
短期のブレに振り回されず、長期目線で
短期的には、相場は予測不能な動きをするもの。
でも、長期で見れば、成長していく市場も多いのが現実です。
目先の不安や過去のチャートに惑わされず、
自分の目的と計画に基づいた“ブレない投資”を目指していきましょう!
まとめ
• 過去のチャートが未来を約束するわけではない
• SNSやメディアの「予言」には距離を取ること
• 株の売買タイミングは、誰にも完璧にはわからない
• 長期目線でコツコツ積み上げるのが、結局は一番強い
以上、投資の判断で迷いそうな時に思い出してほしいお話でした。
歴史に学ぶことは大切。でも、それに振り回されないことはもっと大切です。
次回も、ちょっと視点を変えた投資の話をお届けします!
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