最近話題の「紫式部」
彼女の事?は学校で学んだ内容しか知りませんでしたが、
今回「講談社 学習まんが 紫式部 歴史を変えた人物伝」 読んでみて深く感動しましたので、ご紹介させて頂きます。
紫式部とは?
紫式部(むらさきしきぶ)は、平安時代初期の女流作家であり、『源氏物語』の著者として知られています。物語の中で織りなされる情緒豊かな描写や、人間関係の複雑な模様は、彼女の鋭い観察力と深い感受性を反映しています。
源氏物語とは?
彼女が書いた「源氏物語」は世界最古の長編恋愛小説と言われていますが、実は歴史への批評性だけでなく、当時のリアルな人達の生き様を描いた現代と同じ人達の思想がよく分かる本になっています。
紫式部が伝えたかった主題の一つは、愛と人間関係の複雑さです。
『源氏物語』は、貴族社会の中で繰り広げられる恋愛や人生の機微を描きながら、時には哀切な物語を通じて人々の心情を浮き彫りにしています。
彼女の筆致はまさに人間の心の奥底を優美に描いており、時代を超えて共感を呼ぶものと言えます。
また、紫式部の生き方から学べる重要なことの一つは、女性としての独立心と創造性です。
当時、女性が文学的な活動をすることは珍しいことでしたが、彼女はその枠を打破して優れた作品を生み出しました。
彼女の精神力と芸術的な才能は、後の時代にも多くの女性に影響を与え、自らの道を切り拓く勇気を示しています。
漫画でも大丈夫
原文を読むには、敷居と理解が難しいですが、漫画であれば誰にでも気軽に接する事が出来ると思います。
大河ドラマでも抜擢された日本文学の最高峰
【NHK公式】大河ドラマ「光る君へ」(2024年)。主人公は紫式部(吉高由里子)。 平安時代に、千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を書き上げた女性。彼女は藤原道長(柄本佑)への思い、そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で、光源氏=光る君のストーリーを紡いでゆく。変わりゆく世を、変わらぬ愛を胸に懸命に生きた女性の物語。
今年の話題作ですね。
文書が苦手な方はどうぞご視聴してみてください。
見逃し配信とかもありますので、まだ間に合いますよ。
でも私は本の方をおススメ致します。
本を買うこと、読む事のメリット
映像で学ぶのも良いですが、個人的には読んだ方が良いかな?と思います。
理由としては
いつでも読める
真夜中に読んでも、近所迷惑になりません。
また、スキマ時間などの短時間でもいつでも文学の世界に入り込めます。
どこでも読める
電車の中や休憩時間、病院の待ち時間、どこの場所からでも物語に触れる事ができます。
安価に触れられる
この本を作るにあたって、多くの人の協力や研究結果がまとめられています。
そんな膨大な時間の集大成を数千円で読めるのは安いとしか言えないですね。
また、色んな人向けに「原本」「文庫本」「まんが」が選べます。どれを読んでも良いのです。どんな形であれ物語に触れることが1番大事なことだと私は思います。
さしづめ今回私は「まんが」を選択しましたが、非常に勉強になりましたし、これで興味があれば、他の本に手を出せば良いだけなのですから。
この本で学べるポイント
平安貴族の暮らしと信仰
当時の人たちの暮らしや生活、風習が分かります。
またこの時代には、男の子が大好きな
陰陽道の安倍晴明、それに絡む占いや呪術も盛んになりました。
陰陽道とは?
平安時代の日本で成立した呪術や占術の技術体系のことです。
今話題の漫画、アニメの「呪術廻戦」も平安時代からの物語ですね。
五行説とは?
五行説は、万物は5種類の元素からなり、その元素は一定の法則で互いに影響を与えあいながら変化し、また循環しているという思想です。 なので自然界に存在するすべてのものを木・火・土・金・水の5つの要素に分類し、色や季節、方角など自然現象から政治、経済、医学など生活全般に当てはめて用いられるようになったのです。
漫画やゲームの基本的な考えのもとになるような考え方ですね。
「火は水には弱いが、金には強い」みたいな感じですね。これは有名な漫画の「HUNTER × HUNTER」や「NARUTO」の作品内でも引用?影響されています。
「源氏物語」誕生の背景
女性蔑視の当時の世の中で、彼女はどう生きたのか?
結婚の形も様々で、今では考えられない、一夫多妻制(一夫一妻多妾制)もありました。
また、平安時代でも単身赴任があるんですね。
3年で未亡人になった紫式部
ここから源氏物語をかくのですが、意外なキッカケで書いていたのです!
詳しくは本書をご参照下さい。
紫式部の物語には、生と死、喜びと悲しみ、愛と失恋など、人生の営みについて深い洞察が込められています。
摂関政治
当時の政治状況を踏まえ貴族同士の権力闘争、出世争いが色濃く学ぶ事ができます。
そんなに詳しくなくても本の枠外にあるまめ知識で教えてくれますので
「源氏物語」1,000年以上経っても読み継がれている理由
人間の本質は変わらない
だと思います。
彼女の作品を通して、読者は人間関係や感情、生きる意味についての洞察を得ることができるでしょう。
総じて、紫式部の文学は日本の美意識や人間ドラマを描いた傑作であり、彼女の生き方は困難に立ち向かいながらも独自の表現を追求する姿勢に触れ、自らの道を切り開くための勇気を示唆しています。
あとがき
「文のチカラ」に感動しましたね。
恋文や辞世の句など、当時の人たちは言葉を大事にしていたんですね。
今ではLINEなどに置き変わっていますが、本質は現代も変わらないと思います。
私が好きな紫式部の旦那の言葉ですが、
「100年添い遂げようぞ」
って言葉があるんですけど、
たった100年?と思うかも知れませんが
当時(平安時代)の貴族の推定平均寿命は、男性が50歳、女性が40歳でした。
その中での100年は「永遠」や「永年」などの比喩のように感じます。
ロマンチックですよね。
さぁ〜皆さんも今流行り中の「紫式部」読んでみて下さい。
日頃触れない書物や分野に触れる事は刺激にもなりますし、楽しいですよ!
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