世良 サトシ (著)
「好きな人に好かれたい」
男女問わず、好きな人がいたら誰もが一度は思ったことがあるはずです。
日常コミュニケーションで使えるものを厳選しているため、今日からすぐに使えます。
友人や家族、取引相手などから好かれたい人などにもお勧めな、
コミュニケーションに悩んでいる人全員に必読!な1冊です。
人間は潜在意識が9割
私たちは普段生活を自分の意思で決定していると思っていませんか?
実はそれは間違いなのです。
例えば、あなたがコンビニでお茶を買うとして、
陳列棚には、いくつかの商品が並んでいるがその中から何となく爽健美茶を購入しました。
あなたはどうやってそのお茶を購入したのでしょうか?
こういった場合の判断は明確な判断基準や強い意志のもとに行われた訳ではないんです。
人間は意識していない部分で様々なものに左右されています。
潜在意識が行動を決定
価格、置いている場所、販促物、商品のイメージ、コマーシャル、実に様々な要素が自分が意識できない部分、いわゆる「潜在意識」に影響を与え、その結果「爽健美茶を買う」に至ったわけです。
実は人間の行動のほとんどは、自分が考えて決めたものではなく、自分の中にある「潜在意識」の部分が決定したものなのです。
記録をもつれやすい言葉を使う
自分にとって都合の良い記憶や感情を思い起こさせる様な言葉を会話の節々にちりばめて相手に植え付けるのです。
人間の脳には記憶のネットワークが存在しており、そこには今まで学んできた色んな概念が格納されています。ネットワークと名の通り、そこではある概念がほかの概念と結びつき網目のように広がっています。
そして、ある概念が活性化するとそれに結びついているほかの概念も活性化するのです。
例えば
「信号で止まれは何色?」と聞かれると
「赤」と「赤と関連する概念」が活性化します。
次に「何でもいいから果物を思い浮かべてみて」と言われると
直前に活性化していた「赤」のイメージに引っ張られて「リンゴ」のように赤い果物を答える確率が高まるのです。
どうです?あなたは引っかかりましたか?
こんな感じであるある事を思い出すと、そこに関連した情報もつられて思い出されるということですね。
この方法を使うと、相手に抱かせたいイメージや取らせたい行動を作る事ができます。
例えば「デートがしたい」ならデートに繋がりやすい単語を会話の節々にちりばめていくのです。
例えば「友達の彼氏がさ〜」「映画館で映画観る前ってドキドキするよね」「その映画で主人公が告白するんだけど…」みたいな感じで
この場合は「彼氏」「映画館」「ドキドキ」「告白」というキーワードが「デート」を連想させていくのです。
直接的に「デート」と表現せずに全く関係の無い文脈でいいからデートを連想させやすい言葉をどんどん会話に盛り込んでいくのです。
そうする事で相手の潜在意識に影響を与えて、気付かないうちに刷り込んでいくのです。すると行動を決める時にそれらが何となく思い出されるように相手の思考を誘導することができます。
言いたいことを連想させる
もし、付き合って欲しいなら会話の中で「自分と付き合う」ことを想像させるように仕向けましょう
実は人間の脳は本質的には現実とイメージを区別できないのです。
だから実際に付き合った時にいだく感情だったり行動をイメージさせることで「自分と付き合う」ということを相手に意識させる事ができるのです。
例えば「想像してみて欲しいんだけど、もそ付き合う事になったら」「イメージしてみて欲しいんだけど、出かけるならどこに行きたい?」です。
ダブルバインド
例えば「どこかに行こうよ!」と聞いた場合
予想される答えはYESかNOの2択になります。
この方法では、NOが選択される可能性があるのです。
しかしここで「遊園地とショッピングどっちに行きたい?」と聞いた場合
答えがどちらになるとしても、一緒に出かけることが前提になる答えが選ばれる可能性が格段に上がるのです。
恋愛感情は隠すべき
人間は「不確かなものを放置しておく事が嫌い」なのです。
例えばクイズ番組を、見ていて「答えはCMの後で!」と言われると、そんなに興味が無いクイズだったとしても答えを見たくなりますよね?もし答えを聞かなかった場合、モヤモヤして、ネットで調べたりしませんか?
そんな感じで「答えが分からない」という状態を放置しておくことは相手の潜在意識に影響を与えます。
わざと相手にモヤモヤさせて、色々考えさせるのです。
これは、恋愛の場合では
あなたが相手に対する恋愛感情を隠した状態で、仲良く話をしたり、食事したりする事で相手は「この人私の事好きなのかな?」と考えるようになり、その答えを知りたいと考えるようになります。
答えが分からない状態が続くと、相手はあなたの事を考える機会が自然と増えていきます。
相手があなたの事を考える時間が増えれば、相手の中であなたに対する恋心が育っていくのです。
だから
相手から好感が持たれるように行動しつつ、恋愛感情は隠す
の行動が望ましいでしょう
全部を教えない
これは先程の恋愛と同じですが、答えをウヤムヤにしたり、教えない事で相手は「答えが分からないモヤモヤ」を感じてその事について考えてしまいます。
例えば「話したい事があるけど、LINEだと長くなるから、次会った時に言うね」と伝える。
そうすると相手は「なんの事だろう?」「何なのか早く知りたい」と感じてその事について考えるようになります。
また、「LINEやメールの返信をすぐに返さない」事もあげられます。
来を送って、その返事が返ってくるまでの間
、人間は潜在的にその答えを待っている状態になります。例えその内容がどうでもいい事だとしてもです。
会話が中途半端だと人間は「この会話を完成させなきゃ気持ち悪い」と感じます。
緊張と弛緩
相手の気持ちがプラスに動くようであればあなたに好印象を持つようになります。
普段から少しだけプラスに揺れるようなら行動よりも、マイナスから普通に動いた方が好印象を得られるということです。
つまり振れ幅の大きさが大きいほど相手は好印象を、持つようになります。
例えば普段から皆に優しい優等生がいい事をしてもあまり印象に残りやすい、しかし素行の悪いヤンキーがちょつといい事をすると「この人いい人なのでは?」と好印象を強く抱きます。
まずは少しマイナスに振ってからプラスに振る
例えば会話をしていて沈黙が続くことありますよね?これは少しのマイナスです。
その後に相手に言葉で安心させるのです。
沈黙の後に「こうやって沈黙してても別に気にならないのって仲良くなった感じがして、いいよね〜」とかですね。
そうすれば相手は「気まづいから沈黙したわけではないんだ」と安心して高まった緊張が、一気に緩みます。
この「緊張→弛緩」の理由を相手は「この人と一緒にいると心地よく感じる」と認識して、あなたに対してポジティブな感情を抱きやすくなます。
何かをしてあげる
「返報性の原理」
人間は他人から何かを与えられた時は潜在的に相手に何かを返したいと思ってしまいます
よくスーパーの試食もこの原理を応用しています。
人間関係も同じで相手が好感的な感情を向けてきたら、こちらも好感的な感情を向けようとします。
逆に相手が自分の事を嫌っているのであれば、自分も相手の事を嫌うようになります。
相手に好かれようと思うのであれば、相手に好意的に接すれば好意が帰ってくるということですね。
毎日元気に挨拶したり、相手が困っていたら助けてあげる、相手の良いところをほめるなど、これらを積み重ねていくのです。
ぜひ普段から「人に何かをしてあげる」という事を意識して生活してみて下さい
自分のために何かをかけさせる
お金でも時間でも何でも、あなたに対して何かをかけさせるのです。
例えば、自分の子供へはお金と時間を多くかけていますよね。
人間は何かに対して手間や感情を、かければかけるほど潜在意識下でそれを「失いたくない」と感じるようになります。
これには人間の本能が関わっています。
人類が狩猟や採集を、行っていた頃、食料を失うことは死に直結する大事な問題でした。
そのため人間は「失う」という事を潜在意識的に嫌がるように本能が発達していきました。
人間の本能は意識ではなかなか制御できるようなものではありません。
これを相手にも利用するのです
あなたに対して何かをかけさせていると、相手の潜在意識はだんだんと「この人を失いたくない」「関係を悪くたくない」と、感じるようになります。
代表的な「かけさせるもの」は「時間」「お金」「感情」です。
時間
話す時間を増やしたり、一緒に行動したり、何かを調べてもらったり
お金
何かを奢ってもらったり、こちらがオススメした本を相手に買ってあげて読ませたり
感情
自分の事をよく知ってもらったり、相手に相談にのってもらい、その後どうなったかを気にかけさせるとかもあります。
あとがき
こういう心理学って面白いですよね?私も大学でも勉強してたし、こういう類いの本も結構読みました。
つくづく時代は進歩しても人間は変わんないんだなと感じてしまいます。
皆さんも周りの人達に好印象を持たれるように行動してみてはいかがでしょうか?
このテクニックを使って、今までの関係性をより良好なものにして、過ごしやすい日常を作ってみたいですね。
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