定年まで働くより、少し前に辞めた方が国からもらえる失業保険が多くもらえます。
64歳11ヶ月と65歳で退職後の失業保険の違い
定年退職してから次の就職先が決まるまでの間、失業保険をもらおうとする人は多いですよね。
この失業保険ですが、64歳と11ヶ月で退職した方が多くもらえるって知っていましたか？
退職前に事前に確認する事が重要になります。
注意点等も含めご案内します。
失業保険の仕組み
失業給付は
65歳未満で退職するのか
65歳以上で退職するのか
で失業手当の種類と金額が異なります
65歳未満では、基本手当
65歳以上では、高年齢求職者給付金
まずは基本手当の説明です
失業保険 基本手当
受給条件
①失業状態にあること
②離職の日以前2年間に、通算12ヶ月以上雇用保険に加入していた
この2つの条件を満たしている方のみになります。
基本手当はいくらもらえるのか？
基本手当の給付額は
基本手当日額×給付日数
で算出されます
つまり、会社員時代の給料と勤続年数で決まるのです
給付日数(自己都合退職)
1年以上10年未満は90日
10年以上20年未満は120日
20年以上は150日
失業手当を受け取ることができます
また、倒産や解雇など会社都合で失業した場合は給付日数が長くなります
しかし、定年退職の場合は自己都合退職になります
基本手当日額の計算方法
実はこれ複雑です
基本手当日額＝賃金日額×給付率
で算出されます
賃金日額は？
退職前の6ヶ月の給料÷180日
給料に含む項目は基本手当、残業代、通勤手当など
含まないのは退職金、ボーナスなど
給付率は？
年齢・賃金日額で決まります。
単純に言えば給料が高い人は給付率が低く、給料が、低い人は給付率が高いです
また、基本手当日額は令和5年度で
上限額は7294円
下限額は2196円
になります
計算ができるサイト
で必要項目を入力すると自動計算してくれるサイトがあります。
非常に簡単で無料で使えますので、是非ご活用下さい
65歳の誕生日を過ぎて定年退職した場合は 高年齢求職者給付金
高年齢求職者給付金は
65歳以上の失業者に対して30日~50日分の一時金を給付する制度です
雇用保険の加入期間で日数が決まります
1年以上は50日分
1年未満は30日分になります
高年齢求職者給付金の支給要件
①失業状態にあること
②離職の日以前1年間に、通算6ヶ月以上雇用保険に加入していた
③雇用保険に加入している65歳以上の方
全てを満たしている方のみ支給になります
それぞれの違いは？
給付日数の違い
基本手当と高年齢求職者給付金で日数が変わります。
基本手当の方がだいたい3倍多いですね。
受け取れる金額は？
これは様々なケースにより金額は異なりますが
例として、大卒より定年退職まで勤めあげ、基本手当日額を最大でもらえた場合で算出すると
基本手当は109万円
高年齢求職者給付金は35万円
なんと75万円の差が発生します
給付方法の違い
基本手当は28日毎に支給
高年齢求職者給付金は一括で全額支給
給付延長の違い
通常、手続きをする時期は
離職した日の翌日から1年間が必要です
基本手当は離職した日の翌日から1年間ですがプラス最大1年間延長もできます。
その為には2ヶ月以内に申請が必要になります
高年齢求職者給付金は1年間のみ、給付延長はありません
年金との併給
基本手当は年金と併給はできません
高年齢求職者給付金は併給できます
注意点
①基本手当を受けると特別支給の老齢厚生年金は全額支給停止になります
基本手当の支給が終われば、年金の支給は再開されます。
②法律上の誕生日は本来の誕生日の前日
例えば11月1日が誕生日の人は10月31日が法律上の誕生日になるのです。
だからもし基本手当を受け取ろうと思ったら10月31日で65歳になるので、10月30日までの64歳の時に退職しないといけないのです。
基本手当と老齢厚生年金を同時に受け取る裏技
65歳の前々日に退職をして、65歳になってから求職申し込みをする
そうする事で、基本手当と老齢厚生年金どちらも受給する事ができます。
③もらえる退職金に注意
働いている会社によっては64歳と65歳で退職した場合の退職金が大きく違う場合もあります。事前に確認することが必要です。
あとがき
少し、疲れましたね(笑)
でもいつかの時の為に、キチンと勉強してから、退職時は慎重に検討してから行いましょう。
まだまだ先のことかもしれませんし、法改正もあるかもしれませんが、計画しておく事は大事です。
他にも皆さんに役立つ情報があれば発信していきます。
コメント